【根性営業の終了〜営業マンならSWOTを使いこなせ〜】がむしゃらに売ろうとしてもさっぱり売れない。そんな事はありませんか?営業の目標設定をし、問題解決をするために営業の課題を整理する事は『目標達成=売りまくる』事が大変重要です。
今回その営業課題を整理するためのフレームワークの1つ、SWOT分析のやり方、方法について紹介します。
SWOT分析とは
自身の強みと弱みを理解し、機会と脅威の両方を見分けて活かす便利なテクニックです。ビジネスの現場では主に、マーケティングで幅広く使用され、市場開拓や持続の可能性を見つけられる手段の1つです。
『とにかく頑張る』『営業は足で稼ぐ』というのは非常に大事ですが、近年では業務の効率化によってそのがむしゃら営業時代が終わろうとしてます。
既存の営業を行う中で『本当にそのやり方で大丈夫ですか?』『それって本当に必要ですか?』といった営業のイシュー=本当に必要な課題を抽出するのに役立つのがSWOT分析です。
あくまでも手段なのでSWOTをやる事が目的にならないように気をつけましょう。
SWOT分析のメリット
・強みを理解し、必要な機会を見つけられる
・弱みを理解し、自身が気付いていない脅威を特定して排除できる
これらの要素を競合と見比べて、差別化するための戦略を考えるきっかけに使えます。
SWOT分析を日本語で表すと
S=強み (Strengths)
W=弱み (Weaknesses)
O=機会 (Opportunities)
T=脅威 (Threats)
・強みと弱みは組織の内部にあることが多い
・機会と脅威は外部の要因が多い
内部とは自分でコントロールしている範囲/外部とは自分ではコントロール出来ない範囲
このため、SWOTは内部 - 外部分析とも呼ばれます
SWOT分析と課題整理、目標設定までの流れ
☆強み・弱み・機会・脅威を書き出す
↓
○強みを活かして機会を増やせるか
○強みを活かして脅威を排除できるか
○弱みをなくす事で機会を増やせるか
○弱みをなくす事で脅威を排除できるか
以上4点をふまえて課題を抽出
↓
☆課題を解決している状態=ゴール・目標設定する
SWOTで整理すべきポイント
①強み=良い点や長所
・自身の組織にはどんな利点があるか
・自身は他者よりどのような所が優れているか
・他者には出来ない、特徴的で低コストなリソースはあるか
・市場は強みをどんな風に見ているか
・自身が「営業をして売る」事でどんな価値をあたえられるか
・自身の組織の独自の販売提案は何か
・どのような資産があるか(知識、教育、ネットワーク、スキル、評判など、顧客、機器、技術、現金、特許など)
・どのような競争上の優位性を持っているか
内部的視点で顧客と市場の両方から強みを考えてください。
また、強みがなかなか書き出せない場合は『特徴』のリストを作ってください。どれかは強みになるものです。
強みを書き出す上での注意点としては競合相手との関係性は非常に大事です。
例えば、競合他社のすべてが高品質の製品を提供している場合、高品質の製品や製造プロセスが市場で強みになることはないのではないでしょうか。
②弱み=短所や改善すべき点
弱みは強みを損なうマイナス要因です。基本的には「改善する」と競合と戦える要素と考えて下さい。
・何を改善できるのか
・避けるべきなのに避けられていない事は何か
・市場は何が弱点と見ているか
・売上が減少している要因は何か
・競争力を持つために必要なものは何か
・どのようなプロセスに改善が必要か
・必要とする有形資産(お金や備品)はあるか
・チームに理想とのギャップはあるか
繰り返しになりますが、内外の視点から考えてみてください。他者が知っているけど、自分の知らない弱点を見つけたり、競争相手は自分よりも良いことをしている可能性に気づく事が重要です。
マイナス面が多いので、どんよりしそうですが、現実的になり、できるだけ真実を探り出してください。
機会=プラスの変化、追い風的要素
機会は自身の成功に寄与する可能性が高いビジネス環境における外部要因です。
・自社における市場は成長しているか
・自社が販売品は市場で推奨されているか
・自社にとって有利な今後のイベントはあるか
・良い機会を見つけることができているか
・技術と市場の変化
・自社分野に関連する政府の方針の変更
・社会的パターン、人口プロファイル、ライフスタイルの変化
・地元のイベント開催
機会と強みを見て、強みを活かせば機会をモノに出来るか?問いかけてみてくだい。
機会と弱みを見て、弱みを無くせば機会を活かせるか?問いかけてみましょう。
脅威=マイナスの変化、逆風的要素
・どのような障害に直面しているのか
・競合他社は何をしているのか
・仕事、製品、サービスの品質基準や仕様に変更があるか
・技術の変化は自社や自分の価値を下げているか
・不良債権やキャッシュフローの問題を抱えているか
・弱点のうちのどれが売上の足を引っ張ってるのか
機会と脅威をしっかり分析すれば、新しい規制や業界の技術的変化などの外的要因を見落とさないようにするのに役立ちます。
SWOTの例(とあるベンチャー会社)
強み
・経営陣の承認を必要としないため、迅速に判断が可能である
・現在作業量は少なく、十分な時間を顧客にかけ対応できるため、良い顧客のケアが厚い。
・当社の主任コンサルタントは市場で高い評価を得ています。
・マーケティングがうまくいっていないとわかった場合は、方向をすばやく変更できます。
・私達は低い間接費を持っている、従って私達は顧客に良い価値を提供することができる。
弱み
・市場でのプレゼンスや評判がほとんど無い
・多くの分野でスキルが浅く、スタッフが少ない
・重要なスタッフの病欠や、退職に弱い
・初期段階キャッシュフローの信頼性が低い
機会
・事業部門は拡大しており、将来多くの成功の機会がある
・地方自治体は地元企業を奨励したいと考えている
・競合他社が新技術を採用するのは遅い
脅威
・技術の進歩が市場を変え、自社が追いつかない
・大手競合他社次第で市場でのポジションが一変する可能性がある
・大手競合が自社の強みをカバーする可能性がある(コンサルタントのレベルアップ、地元企業と地方自治体への良い価値のサービスに特化する等)
と、こんな感じですね。
キーポイントは?
SWOT分析は、組織の長所と短所、機会と脅威を分析するための、シンプルで便利なフレームワークです。
強みに特化し、脅威を最小にし、利用出来る機会を最大限してくれます。
分析を実行するときは、現実的で厳密なものにしてください。
SWOT分析後はどうするの?
SWOT分析が完了したら、今後数ヶ月の間で取り組むアクションプランを作成することが大事です。
以下のような形でゴール・目標まで決めたら、あとはアクションプランを作成しましょう
☆強み・弱み・機会・脅威を書き出す
↓
○強みを活かして機会を増やせるか
○強みを活かして脅威を排除できるか
○弱みをなくす事で機会を増やせるか
○弱みをなくす事で脅威を排除できるか
以上4点をふまえて課題を抽出
↓
☆課題を解決している状態=ゴール・目標設定する
↓
☆アクションプランの決定
SWOTを書き出すと、いろんな事が見えてきたり、新しいアイデアが浮かんだりするものです。
ぜひSWOTを活用して効率よく仕事に取り組んでみましょう!